BARCELONANDO :)

1995年生まれ。ヨーロッパ生活5年目。バルセロナ・イタリア・ヨーロッパ・言語学・哲学に関する記事。

【幸せの概念】スペイン人が "Estoy feliz"と言わないワケ

英語の "I'm happy!" はスペイン語で "Soy feliz!" と言う。日本語で何人かの人が「私は幸せ=Estoy feliz」と書いているがそれは間違いで、グーグル翻訳も勿論違う。現にスペイン人の口から "Estoy feliz!" は聞いた覚えがない…。f:id:kaedetaniyoshi:20181203220328j:plain

スペイン語には状態を表す動詞 SERESTAR が2種類存在する。超簡単に違いを説明すると…
SER: 国籍・性格など (ほぼ)変わらない状態
ESTAR: 嬉しい・病気など 一時的な状態

この2つの動詞が苦手な人はこの記事を ↓
【SERとESTARを5分で完全攻略】

「幸せ」は「嬉しい」や「悲しい」のような感情だから ESTAR だな!と思い、嬉しい事があった時、"Estoy feliz!" とついつい言ってしまいそうになる。が、これはスペイン人に言わせると間違い。

 

【なぜ estoy feliz ではないか】
この理由を追求していくとたどり着くのは哲学の世界。スペイン人にとって「幸せ」とは、という域…。スペイン人曰く『シアワセは今、この瞬間、何時何分何秒のみの幸せっていうそんなシンプルなものじゃなくて、今いる状況、境遇、家族、人生、全てが幸せだから「幸せ」って感じれるんだ。だから Estar じゃなくて Ser を使うのが正解だよ!』

【じゃあスペイン人は何と言うの?】
スペイン人が「幸せ」を表現する時に使うのは…
Estoy contento,-a.
→ 私は幸せ。
ちょっと違和感を感じるかもしれないけど、私たちが使う「うわ〜幸せ!」と「今めっちゃ幸せだわ!」という言葉が1番近いのはこれ。"contento" という形容詞は辞書を引くと「満足している」と出るが「幸せ・嬉しい」と意味もあり、スペイン人はいつもこれを使っている。
・Me haces feliz!
→ 英語の You make me happy.
直訳すると「君は私を幸せ (ハッピー) にしてくれる!」で、ニュアンス的には「君がいるから私は幸せだよ!」「君のおかげでハッピーだよ!」って感じ。何かプレゼントをもらった時に言ったり、親が子供に、彼氏・彼女に言ったり…。
Me siento contento,-a!
→ 幸せを感じる。
これはスポーツ選手が会見で「今回の勝ちにはすごく満足しています。幸せです。」と言う時、選挙運動で勝った政党が「多くの支持が得られていることを幸せに思います。」と言う時など、少しフォーマルな場面で使われることが多い。友達との会話でこう言われたら少し変な感じがする。
・Me siento feliz.
→ (私は) 幸せ!
・Me alegro mucho!
→ すごく嬉しい!= 幸せ!

【Estoy feliz か Soy feliz か】
スペイン人に限らずスペイン語を母語としている人の中にはもちろん「なんで?Estoy felizって言うでしょ?いいじゃん別に!」「Estoy が正解だろ」と言う人たちもいる。だから今もたまに議論が繰り広げられている。 

 

【この瞬間の幸せを強調したい時】
その時は Estoy feliz. を使って正解。

【オーバーに幸せを言いたい時】
「やっと週末キタ〜やばい幸せすぎる〜!」は ¡Qué feliz estoy de que ya llega el finde! のように Estar をやっぱり使う。

結果…
敢えて強調したい時以外は Ser + feliz を使おう!

【feliz (幸せ) だけが特殊な形容詞?】
たまに muerto,-a (死んでいる) も Ser・Estar どちらを使うかっていう質問・議論も見受けられる。

【過去形ならEstarを使う頻度がUP!】
「あん時は幸せだったのよ〜」は "Estaba feliz en aquel momento..." と言い、"Era feliz..." はおかしい。