日本人の間でも非常に人気が高いオーストラリア発のコスメブランド『Aēsop (イソップ)』が、バルセロナに初ブティックをオープンした。スペインでは首都マドリッドに次ぐ、国内2号店である。
【バルセロナ店】
街の中心、カタルーニャ広場から徒歩10分弱という好立地。なんとカサバトリョと同じブロックにある。
こじんまりとした雰囲気のバルセロナ店。店内は3本の柱で支えられた高い天井が特徴的で、壁一面のスチールカウンターとのコントラストが美しい。奥へ進むと左手に半円形の部屋がある。そこで落ち着いて店舗の専門アドバイザーと一緒に自分の肌、髪、体に合う製品を見つけることが出来るようだ。
入口の一歩手前には、ハンドバーム (オレンジの香り) と、ボディバーム (シトラス、バニラ、ウッディの香り) が用意されている。バームは手や爪に潤いを与える保湿クリームのようなもの。
一部、イソップジャパンの公式サイトには載っていない商品があった。…もし、日本でも買える物である場合、日本で買った方が安いのだろうか?
入り口にあったボディバームで計算してみた。
商品名: Rejuvenate Intensive Body Balm 500ml
日本: 1万2210円
スペイン: 87ユーロ
今日は、1ユーロ160円なので、87ユーロは1万3920円。
日本でも販売されている商品であれば、ユーロ高&円安が続いている間は、日本で買う方がお得という結果に。
建築の街、バルセロナに出来たこのブティックは有名な一流建築家によって作られているのだろうか?
【世界最高レベルのデザイン】
イソップは、常に世界最高レベルの建築家を起用し、その地に根差した唯一無二のデザインの店舗を構えることで知られているそうだ。その『インテリアデザインプロジェクト』は、今や世界中に増えている。ソウル、ブルックリン、サンパウロ、ブリュッセル、ローマ、ロンドン…各店舗をデザインしたのはそれぞれ有名な建築家、映画監督、デザイナーたちである。
バルセロナの店舗デザイナーとして選ばれたのは、地元バルセロナで活躍中の2人の建築家。イタリア人の -Fabrizio Barozzi- ファブリツィオ・バロッツィ氏と、スペインのガリシア出身 -Alberto Veiga- アルベルト・ベイガ氏であった。
アシャンプラ地区の中心にあるこの建物は、1882年に作られたもの。1912年から1919年にかけて最も有名なモダニズム建築家の1人、Juli Maria Fossas (ジュリ・マリア・フォッサス) によって改装された。以前は古い時計店があったこの空間からは過去120年の変革と歴史を感じる。建物を支える2本の柱。中に入ると、幅3.5m、長さ12m、高さ5m、面積100㎡。
築120年以上の歴史ある建物とは思えないほど綺麗で現代的だった。
《住所》
Carrer del Consell de Cent 349, 08007, Barcelona
《営業時間》
月曜日から土曜日: 10時半から20時半
《アクセス》
最寄駅は、Passeig de Gràcia駅 ( L2 L3 L4 )。カタルーニャ広場やカサミラから歩いてアクセスも可能 (10分弱の距離)。
【おまけ: マドリッド店】
ちなみに、マドリッドのサラマンカ地区にあるスペイン国内1号店は…
地元のデザインスタジオ、-Ciszak Dalmas- チザック・ダルマス* (HP: Ciszak Dalmas Design) と、マドリッドを拠点に活躍するイタリア人建築家 -Matteo Ferrari- マッテオ・フェラーリ氏 (HP: Matteo Ferrari Studio) の作品である。
*インテリアデザインや製品デザインを専門とする建築家兼デザイナーのAlberto Gobbino Ciszak氏と、Andrea Caruso Dalmas氏が共同設立した国際的に評価が高いスタジオ
《住所》
Calle Claudio Coello 51, 28001, Madrid
《営業時間》
月曜日から土曜日: 10時半から20時半
日曜日と祝日: 12時から20時
マドリッドで最も高級なショッピングゾーンであるサラマンカ地区の真ん中に位置する。店舗は1923年に建てられた記念碑的なオフィスビルの1階部分にあり、面積は105㎡。既存建物の建築要素を残しつつ、ムーア文化を埋め込んだかのようなインテリアデザインとなっている。広々とした埋め込み型の棚とキャビネット、自然のままの漆喰塗りの壁、テラコッタタイルの床。お店の中心にはトラバーチン (天然で採掘される無機質石灰岩の一種、大理石) で覆われた2本の柱の間に浮かんでいるように見える2つのシンク。
裏側には、カタルーニャの有名な芸術家 -María Asunción Raventós- (マリア・アスンシオン・ラベントス) 氏が1970年代に作ったマクラメのタペストリーが飾られている。
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閑話休題、
シンプルなパッケージ、高品質な素材と研究、洗練された上質な香りは、果たしてスペインでもファンを増やし続けるのだろうか。
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