普段はとても健康的で、突発性発疹以来、体調を崩したことがなかった我が子 (2歳未満) が、ある夜いきなり40度近い高熱に…。
一晩寝たら治るかと思いきや、下がる気配が全くないまま次の夜を迎えようとしていた。
症状は「熱」だけであったものの、とても辛そうで、病院に連れて行くか、薬局で薬を買うか少し悩んだ。
薬を飲ませて、まだ熱が下がらないようなら翌朝 (発症から34時間が経過したあたり) 病院へ連れて行こうと思い、近所の薬局へ足速に向かった。
『APIRETAL (0歳から飲める子供用の解熱剤)』をください。
と言うと、すぐに薬の箱を持って来てくれ、「どのくらいの量、飲ませれば良いか知ってる?」と聞かれた。
体重を言うと、薬剤師さん2人がかりで飲ませるべき量を正しく計算してくれた。
12kgの場合は、6時間ごとに『1.6ml』と。
薬剤師さんに病院を受診した方が良いか相談してみると…
「症状が高熱だけの時、病院で出される薬はコレだから、コレを飲ませれば大丈夫だとは思うけど…まだ小さい赤ちゃんだから個人的にはとても心配。一度診てもらった方が良いと思うなー…。」
という回答だった。
確かに…、安心するために病院へ行っておこう。と気が変わり、ひとまず最寄りの医療センター (CAP) へ向かった。
【CAPではなく小児病院へ】
近所の医療センターのインフォメーションへ行き、「子供が」と言うと、奥の別の窓口へ誘導された。そこで症状を伝えると、『小児病院の救急 (ウルヘンシア) へ行った方が良いよ』と、小さな紙をもらった。すぐにタクシーを拾い、書かれてある住所まで行ってもらった。
15分ほどでサンツ駅のすぐ横にある『Hospital Sant Joan de Déu』と言う病院に着いた。そこの『Urgències de pediatria (小児救急)』は有名なようで、タクシーの運転手さんも知っていた。
住所: Carrer de Numància 9-13
病院の正面に車を停めてくれた。初めて受診する病院であたふた入り口を探さずに済んだ。タクシーで来て良かったと思った。
【待ち時間は?】
ある月曜日の夕方17時に病院に到着し、受付とお会計を3分ほどで済ませ、その足ですぐに予診室へ案内された。体重と熱を測るらしい。
家を出る時には39.4度あったが、予診室では38.4度に下がっていた。少し安心。
「症状を詳しく教えて」「不機嫌になることは?」「咳や吐き気は?」「熱はいつから?最高何度まで達した?」「下痢は?」「症状は熱だけなのね…OK」「何か薬は飲ませた?」
30分前に買った解熱剤をリュックから出し、『とりあえずここに来る前、薬局でコレを買ったんだけど、まだ飲ませてない』と。
すると、「そうそうそれ!その薬を持っていれば大丈夫よ」「今飲ませて良い?」と2人の看護婦さんから言われ、お願いした。
我が子にとって人生初の薬。
知らない人に囲まれ、顔を押さえられ (この時点で大泣き)、口にピンクの液体を入れられる。…甘かったのか、一口飲んでからは気持ち落ち着いたように見えた。
その場で測った正確な体重を元に飲む量を計算し、箱に『1.7ml』と書いてくれた。6-8時間に1回飲ませるようだ。
「受付→予診室」はとてもスムーズだったが「予診室→診察室」の待ち時間は15分弱。体感はもっと長く感じた。
診察室では、私の膝の上で問診と聴診器 (大泣き)。その後、診察台の上にあおむけの状態で寝かせ、口内、耳、腹部…身体のいたるところをチェック (大泣き)。
「高熱」以外に見られる症状がないので、様子見という結果になった。
「6-8時間後にまた熱が上がるようならもう一度薬を飲ませて」「2-3日してもまだ高熱が続くようなら再受診ね」
と言われ、
『高熱』について聞いた。どうやら「38度からが高熱」らしい。
書類 (インフォルメ) を作成してくれるらしく、その時間 (5分弱)、子供と2人診察室で待機。紙を2枚もらい、帰路についた。
帰りにスーパーでアクエリアスとイチゴのゼリーを買った。
解熱剤の効果はすぐに出て、帰宅すると平熱になっていた。本人も気分が良くなったのか、久しぶりに (20時間ぶりくらい) 笑顔が戻った。
薬が切れると言われていたジャスト6時間後、また熱が高くなり、38度以上になったので、夜寝る前に解熱剤2回目を飲ませた。
朝方また熱が上がったが、食欲あり&水分もたくさん取れている状態だったので、解熱剤はもう飲ませず、食べて、飲んで、寝て…。あとは自力で治すのを手伝った。
足の付け根、首、脇を冷やすことが出来ればきっと少しは早く治っていたと思うが、極度に嫌がって泣くため、丸2日のうちトータル30分程しか冷やせず。
【全額自己負担だといくら?】
今回は訳あって実費で医療費を支払った。
210ユーロ (約3万3000円) だった。
500ユーロ以上を想像していたので安く感じられた。
このくらいの額なら海外旅行保険に入り忘れていた旅行者の人も迷わず、気軽に乳幼児を病院に連れて行けるだろう。
(今回は、診察以外に特別な検査をしていないので200ユーロ程度で収まったが、検査や手術、入院となると額がかなり上がるので、やはり数日の旅行だとしても乳幼児がいる場合は海外旅行保険に入っておいた方が安心!)
スペインの保険証の手続きに時間がかかってしまっている場合、保険証が入った財布を盗まれてしまった場合など、一時的に医療費を全額立て替える必要がある時の参考に。
(後日、保険会社へ医療費の請求が出来る書類の作成も快くすぐしてくれた!)
ちなみに、薬代は相変わらず安い。
2歳未満の乳幼児が約30回飲める量の解熱剤が、たった1.75ユーロ (約280円)。
何はともあれ、重症化することなく、熱性痙攣を起こすことなく、無事完治して良かった…。
毎朝健康な状態で起きて、たくさん遊べるのは幸せなこと…。
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