私は色んなアーティストの曲をシャッフルするのではなく、ハマっている数曲だけを繰り返し聞き続けるタイプである。1曲を数日間リピートすることも稀ではない。
ラテン音楽を知ったのは16歳の頃。短期留学で訪れたロンドンの大学の中にあるディスコテカみたいな場所で流れていて、気に入った。
そこで南スペインのセビリアから来た多くの留学生とも仲良くなり、改めてスペイン語に興味を持った。歌詞の意味はさっぱり分からなかったが陽気なリズムが好きで、
・ピットブル
・プリンスロイス
・シャキーラ
・マルマ
・マークアンソニー
のプレイリストを作っていた。
あとは英語圏の、
・ブルーノマーズ
・テイラースウィフト
・ジャスティンビーバー
・ワンダイレクション
・アヴィーチー
・マルーン5
・ノーティボーイ
バルセロナに渡ってきた2014年3月末、街に出ると必ず聞こえてくる曲があった。家のラジオからも同じメロディーが…数ヶ月に渡り流れ続けていた。それは、エンリケイグレシアスの『バイランド』という曲。リリース直後から、大ヒットを記録していたあの時代に、スペイン生活が始まった。
そこから彼の音楽もiPodに数曲追加した。今でも耳にするたび、プエルタデルアンヘル通りに住んでいた日々の記憶が鮮明に蘇る…。
スペイン語が中上級レベルになり始めた頃から徐々にジャンルが変わった。2015年から2018年にかけて落ち着いた曲調を好むようになった。(2017年はデスパシートの年だったけど。)
例えばブログでたまに和訳をシェアしているアーティスト:
・アルバロソレール
・モラット
・デビシオ
や、英語圏のチャーリープース、ブルーノマーズ、エドシーラン、ジョンレノン。イタリアの、フランコバッティアート、ルーチョダッラ、ベンジ&フェーデ。
ピットブルを全く聞かなくなった原因 (要因) は、歌詞の意味を理解できるようになったから。(リズムよりメッセージ性が先行する感じ。) 今まで音楽として、音として好んでいただけだったんだ、と気づいた。母語と同様に、言葉 (外国語) を丸ごと理解できるようになると自然な変化が訪れる。もちろん、その時々の人間関係や心情も関係しているだろうけど。…とりあえず私の中で音楽のノリを楽しむ期は終わった。
数年間大好きだった3アーティストを聞く頻度が2019年半ば以降、下がり続けている。(最近あまり聞かなくなっただけで、今後また自分の中で再ブームがやってきてずっとリピートする可能性も大いにある。)
・アルバロソレール
・モラット
・デビシオ
飽きたわけではない。いずれも7割が失恋ソングだから、常日頃「聞きたいな」と思うことが前ほどなくなった。前向きな歌を聞くと軽快な気分になるように、しみじみとした歌を聞くと、少しそんな気分になる。いくらテンポが明るくても。
きっと将来、20代前半を懐かしみたくなった時にたくさん聞き返すと思う。
邦楽を聞いて『素敵な歌詞だな』と思うことがあるのと同じで、スペイン語が外国語でなくなると、以前に比べ、歌詞 (言葉) に敏感になる。私の言う『外国語が外国語でなくなる瞬間』は、自分の口から出る言葉に感情が乗った時。
今までの「音とリズム」が「音楽と言葉」に変わる。
たまたま好きなアーティスト (アルバロソレール、モラット、デビシオ) が失恋ソングばかりを歌っているのだろうか?それともこれがスペイン語圏の音楽の傾向というか特徴なのだろうか?
スペイン人と日本人
コロンビア人と日本人
〇〇人と日本人
これだけ「お国柄」や「文化によって表れる内面の違い」があるのだから、身近な『音楽』にも何らかの違いが存在しているはず。曲調や楽器だけでなく、歌詞の違いが。
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