BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活11年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【生徒の予想を超えてきた】イタリアの大学のオンライン授業

生まれて初めての『移動制限』…開始からもう23日が経過したらしい。1週目は、身体的にキツかった。イタリアの『封じ込め政策』は、ヨーロッパの中でも厳格な方で、散歩すら許可されていない。1週間に1度、家から徒歩2分のスーパーマーケットへ行く往復以外、ろくに歩けない…。だから若干のストレスを感じていた。最初のうちは毎日「今日で〇〇日目!あと〇〇日で解除される!」と、日を数えていた。

しかし、今は違う。

「収束に近づけるのであれば、このまま更に2ヶ月の封じ込め延期でも良い。」と、思えるくらい、この生活に慣れた。

その理由は4つ。

① 大学のオンライン授業がハード。

② やりたいことが増えた。

③ 移動制限がかかる前は、毎日たくさん歩いていたのに…と、思っていたが、実は、家から大学 (徒歩20分) の往復以外は1日中、教室や図書館で座って勉強をしていた。➡︎ これに気づいてからは「運動出来ていない焦り」が無くなった。

④『当たり前』が『当たり前』じゃないことを再確認した。

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【オンライン授業】
スペインもイタリアも、休校措置が取られた翌日からサッとオンライン授業に切り替わっている。語学学校、アカデミア、国公立大学。休みも無ければ、授業進度に遅れもない。素晴らしい対応力

春休みなど存在しない。

3月は、後期が始まってすぐの時期。

カラブリア大学は、Microsoft Teams というアプリケーションを使って授業を行なっている。最初の設定が難しかった…。そして、2週間経った今でも使いにくい。が…順応していくしかない。(最も不便なのは『2つ以上のタブが開けない』こと。授業の動画をスタートさせ、別のタブで教材のPDFを開いたらもう、最大のセッション数に達したと言われる。要するに、異なるPDFの教材をオンラインで同時に閲覧不可能。翻訳をするにあたってこの制限は厳しい。)

私の学部の授業は、リアルタイムではない。日曜日に1週間分、一気にアップロードされる。だから、

月曜: 2時間
火曜: 6時間
水曜: 6時間
木曜: 8時間
金曜: 8時間

計30時間

を、まとめて受けられる。(1週間あたりの授業時間数が30時間と少ない理由は、前期にたくさん授業を取ったから。後期は卒論に時間が必要だと思って。)

私は以下のように、

月曜: 10時間+3時間の復習
火曜: 10時間+3時間の復習
水曜: 10時間+3時間の復習
木曜: 自由
金曜: 自由

週の前半に授業を済ませ、後半と週末は、

・別の勉強
・課題
・卒論のアイデアを練る
・仕事
・読書

に時間を使っている。集中的に何かをするのが好きな人にとっては、すごく快適。 

 

【ちょっとハードな授業】
上に書いた「30時間」は、1週間あたりの授業時間数。今まで通り、大学に行って授業を受ける生活であれば、プラスもマイナスもない、この30時間だった。が、コロナで急遽オンラインとなってしまい…。

教授方のご好意で、

・授業時間数の追加: 各教科1時間ずつ
・宿題が課され、提出が必須となった

各教科「1時間」と言えども、5教科あるので「5時間」増えた。こちらの大学は、テスト週間じゃなくても毎日『授業時間外』も机に向かう。どれだけ勉強しても「しすぎ」がないことを感じる日々。それに、したいこと (興味がある分野) が次から次へと増えていく。

参考文献 (1教科あたり分厚い本が数冊)、教科書、復習、予習、その日特に興味深かった内容やテーマについて自分で更に調べる

教科書を読む以外は、強制されていないこと。しかし、みんな自主的に行なう。暗黙のルールのような『大学生のルーティーン』。バケーション以外は基本的に週末も休まない。

楽しいから不思議と苦ではない。

卒業しても家事や仕事や趣味のかたわら、勉強は続けるだろう。それぞれにかける時間の割合が今と少し変わるだけだろう。

イタリアは知らないが、スペインでは、働きながらも空き時間に大学に通って教養を高め続けられている方 (40代後半-60代) が割と多い。

その理由が分かり始めた。「楽しいからだ」「学びの道には終わりがないからだ」「知識が増えると興味の幅も自分の可能性も広がるからだ」と。

 

【生徒の予想を超えていた点】
・オンラインと聞くと、通常の授業よりも「楽」なイメージを持っていたが、全くそんなことはなかった。

・通常の授業では、生徒が疲れた様子を見せると、教授が早く切り上げることがある。だらだらしても意味がないから。でもオンラインだとその「甘え」が一切許されない。➡︎ びっちり1コマ120分ある。

・年配の教授の方も数名いらっしゃるのに、全員が毎週遅れることなく授業をアップロードするとは思っていなかった。➡︎ 若者顔負けのテクノロジーの使いこなし。

・教科書を購入する場所も閉鎖されているから読む物が減ったと思っていたが、全資料、完璧にスキャンされていた。

・普段、口頭のみで説明していた教授がまさかのパワーポイントを2時間の授業につき20ページも作成してくださっていて、ノートが減るスピードが上がった。

・1日でもサボると、どんどん遅れる+動画を視聴していなかったらバレる。

・イタリアは、出欠確認を毎回行う。さすがにオンラインではやらないだろう、と思いきや…、宿題が出され、日に日に理解度もチェックされることとなった。

・一方的に教授の授業を見るだけでなく、たまにマンツーマンのテレビ電話がある。➡︎ これにはみんな『マンマミーア』(笑) ➡︎ 内心ではちょっと嬉しい方の。

そんなこんなで。

イタリアの大学の教授は、フレンドリーで家族みたいな存在だから、離れていても常に生徒を気にかけ、励ましてくれる。

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ありがたい。

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