BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活10年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【全部に答えます】イタリアの大学に関するQ&A

これまでにもらったイタリアの大学に関する質問とその答えを全てここでシェアします。

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【入学前のこと】
Q1. 何学部ですか?
A. 学部名は、現代文化言語学部 (Lingue e culture moderne) です。

Q2. 大学に入る前、イタリアで語学学校に通われていましたか?日本でイタリア語の勉強をされましたか?
A. スペインで一冊の「イタリア語文法」の本を買って空き時間に読んでいただけで、イタリアでも日本でも語学コースに通ったことはないです。

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Q3. 大学はどうやって選ばれましたか?
A. 最初は、行ったことがある都市の中で特に気に入っていたヴェローナとヴェネツィアで考えていましたが、学びたい学部がそこに無かったので、トリノ大学で出願していました。が、一つの出会いがきっかけで南イタリアのカラブリア大学 (Università della Calabria) に決めました。バルセロナと真逆の、自然豊かな風土が決め手でした。

Q4. 入学式はどんな感じでしたか?ご家族はイタリアへ来られましたか?
A. スペインもイタリアも大学に入学式は無く、いきなり始まります。そのため、家族はまだ私が住む街へは来たことがないです。

Q5. 入学初日から友達は出来ましたか?
A. 外国人が一人という環境で、珍しかったのか、初日から多くのクラスメイトに話しかけてもらえ、友達は数名出来ました。しかし、今いつも一緒にいるメンバーと出会ったのは1年次の後半です。最初の数ヶ月仲が良かった友達は、会えば挨拶を交わす程度になりました。イタリアの大学は選択科目が多いので…。

Q6. 授業が始まる何日くらい前にイタリアに到着されましたか?
A. 実は、1週間ほど遅れて到着しました。10月から授業開始でしたが、8月に入試を受けに一度イタリアへ来て、合否が出たあとにビザ申請だったので、必然的に…間に合いませんでした。予め、該当する教授たちへはメールでその旨を伝えていました。

Q7. イタリアの大学は3年制という認識であっていますでしょうか?
A. 合っています。ラウレア (学位) は、3年制です。

【入学後のこと】
Q8. イタリアの大学の期末試験は何月にありますか?
A. 期末試験は一応、1-2月と6-7月です。

Q9. やっぱり単位を取るのは難しいですか?
A. 個人差はあると思いますが、私にとっては内容も言語も難しくありません。口頭試験というスタイルに慣れるのが最も困難です。

Q10. 学費は日本より安いですか?差し支えなければ、具体的な金額を教えていただきたいです。
A. 安いです。スペインよりもはるかに安いです。2018-2019年度は年間で、716.50ユーロ (約8万8846円) でした。これにプラス、教材費が1年に110ユーロ (約1万3640円) ほど。

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Q11. イタリア語以外の授業 (外国語系) も試験は口頭ですか?
A. そうです、全て口頭試験合格を経て単位取得となります。外国語の試験は、文法や翻訳を確認するために、まずは筆記試験があります。これを突破した人だけが、口頭へ移れます。

Q12. イタリアの大学は大変卒業するのが難しいと伺ったのですが、日本人が卒業するのはやはりかなりの難易度になるのでしょうか?
A. 私の場合、基準がスペインの大学との比較になってしまうのですが、イタリアの大学卒業は「難」ではありません。日本人であっても、やるべきことをきちんと日々こなしていれば3年で卒業可能です。(イタリア語力がB2後半〜C1レベルある前提の元。)

Q13. イタリア語が話せないとやっぱりキツイですよね?
A. 授業は理解出来ても、話せないと点数が取れないので (教授に理解していることを伝えれないので) 厳しいと思います。日常会話が出来るレベルでは、まず合格点に到達不可能です。

 

Q14. 口頭試験はどのような雰囲気ですか?英検の面接と似ていますか?
A. 口頭試験の雰囲気は、二種類あります。

・教授の部屋で行われる (ドアは全開)
・全員の前で行われる公開口頭試験

いずれも他の生徒が見ている (聞いている) 中で受けるので、慣れるまではプレッシャーを感じるかもしれません。英検の面接のように、たくさんの質問はされません。1つのテーマについて、1-2分、自分で展開しながら喋り続ける必要があります。試験時間は、1人20分が平均で、数問出題されます。マンツーマンなので、100人の応募がある試験の場合は、100人×20分…。自分の番号が最後の方だとあり得ないほど待ちます。「50番以降の生徒は明日の10時集合!」と言ってくれる教授ばかりなら良いのですが…。

Q15. 授業についていくのがすごく大変なイメージがあります。1日何時間くらい勉強されていますか?
A. 授業は1日平均6時間です。が、この2年ちょっと、平日は毎日朝9時から夜8時半まで図書館で勉強や仕事をしています。

Q16. 日本人だからという理由で高めに評価してくれることはあり得ないのでしょうか?
A. 外国人を多く受け入れている大学や、アジアからの交換留学生が多い大学であれば、甘めに評価をしてくれるかもしれませんが。…あり得ないと思います。もし、イタリア語の文法や単語を間違って言ってしまってもそれで減点になるということはありません。質問に対する答えが合っていれば、イタリア人と同じ評価基準で見てもらえます。

Q17. 学費は引き落としですか?
A. カラブリア大学は、オンラインで払えるものがほとんどですが、年に一度、銀行でのみ支払い可能な学費があります。「分割」しか選択出来ないので、全員毎年4回に分けて払っています。

Q18. 学生寮に住まれていたことはありますか?一人で住む時との家賃の差を教えていただけると嬉しいです。
A. 大学の敷地内にある3ヶ所の学生寮へ見学と質問をしに行ったことがあります。私は誰かと相部屋で生活するのが嫌なので「一人暮らし」あるいは「プライベートの部屋がある学生寮」で探していましたが、私の通う大学の寮には「相部屋」という選択しかなかったため、アパートを契約して一人暮らしをしています。住まれている州や都市によって異なると思いますが、カラブリア大学の学生寮は一般のアパートの家賃の半分 (以下) です。

Q19. 授業は全てイタリア語ですか?
A. 私は言語系の学部なので、6割がイタリア語です。残りの4割は、スペイン語、英語、ルーマニア語です。

Q20. 単位を落とすと具体的にどうなるのですか?
A. ペナルティーはありませんが、単位を落としすぎると、卒業が延びる可能性が出てきます。どんどん未合格の科目が増えてしまうので。

Q21. イタリアの大学と日本の大学の授業は似ていますか?
A. 日本の大学の授業を見たことがないので分かりませんが、日本の高校の授業と比べると、違います。教授が予め、その学期に習う範囲やテーマを紙にまとめてくれることもなければ、黒板に分かりやすく図式化してくれることもありません。教授に対してはもちろん敬語で話をしますが、距離は日本の「生徒ー先生」よりもかなり近いです。質問があればみんな遠慮なくどんどん手を挙げて発言しますし、教室の出入りや飲食は自由です。教授は、本やパソコンの画面を見ながら説明するのではなく、生徒の方を常に見て、アドリブで授業を進めるので、本当に生徒メインで内容が組まれている感じが伝わります。クラスメイトが全員、受け身ではなく自主的な姿勢で勉強に励んでいるという点が大きな違いかもしれません。

【その他】
Q22. INA保険以外の海外保険にも加入されていらっしゃいますか?
A. INAのみで、他には入っておりません。

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