BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活7年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。2019年6月より、バルセロナにある大学入試専門のアカデミアGUIUのアンバサダーに就任。スペインへの留学・大学進学に興味がある方は、お気軽にご相談ください 😊🇪🇸 barcelonandoo@gmail.com

【短い5問に3時間半】バルセロナ大学哲学部の試験

昨日、バルセロナ大学哲学部の『現代哲学史』という科目の試験を受けた。スペインの哲学界では有名な、Salvi Turró Tomàs (トゥロ) 教授。素晴らしい問題の連続だった。分かりそうで分からない、際どいラインを上手く突かれた感じ。

問題数は、たったの5問

与えられた制限時間は、3時間半

条件は、以下の2つ。

・必ず△△時までに提出すること。
・1問に対する答えは、15行以内。

試験中、パソコンや携帯を使ってOK、授業で取ったノートを見返してもOK、予め自分で問題を作って答えをまとめておいてもOK、参考書や哲学書をいくら読んでも構わない。

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【日本の試験と比較してみた】
日本の大学に通ったこともなければ、日本で哲学を学んだことがない私は、自国で行われている哲学の試験の内容を知らない。なんとなく想像はできるが…。

調べてみると、次のような情報がネットに記載されていた。

問題例:
・目的論的行動論の方法論的諸問題について述べよ。
・〇〇 (哲学者) の思想内容について説明せよ。
・プラトンのイデア論とアリストテレスを比較せよ。
・デカルトの懐疑について説明せよ。
・ドイツ観念論について知っていることを述べよ。
・イギリス経験論について説明せよ。
・実在主義について代表的な哲学者を挙げ、説明せよ。

どこの大学の例なのかは不明瞭だが、これを今回、バルセロナ大学 (UB: Universitat de Barcelona) の内容と比較をする対象にしてみる。

 

上の問題は、スペインで言うと、高校哲学レベルである。大学入試の問題形式とよく似ている。現地の高校で文系に進み、哲学を学んだ生徒であれば解けると思う。どれも明確な答えが存在する。非常にシンプルなもの。

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日本では、きっと複数の出題がなされ、その一部として、下のような問いが用意されている。

(例) デカルトの著書「省察」について述べよ。

UBなら、ここ (「省察」という作品) だけに全焦点を当て、掘り下げる。そして、与えられた時間の割に問題数は少ない。

どんな感じかイメージを持ってもらうために予想問題を作るとすれば…

・デカルトは「省察」のどの部分に、外部知覚・内部知覚・感性・数学的真実の疑問に対する答え (解決策) を、どのように明記していますか?

・彼の前作、「方法序説」と今回の「省察」に登場する自己認識に関する主張の相違点は?

・パスカルは、著書の中でデカルトの名前を挙げ、神の存在証明について意見を述べたことがある。その主張を正当化せよ。

日本で「答え」になりそうなワードがもう既に問題文に入っている。アバウトな、漠然とした質問に見えるが、きちんと核が存在する。しかし、理解しきっていないと自分の言葉で上手く答えられない。

『現代哲学史』という科目は、約1ヶ月に一度、重要な哲学者1人ずつ (もしくは思潮) に関する試験を行う。それぞれに3時間半という時間が設けられている。

17世紀のポストデカルト主義について、スピノザについて、ライプニッツについて、ヒュームの「人間知性研究」についてなど。

『1テスト連続3時間半』は、長くて大変そうに思えるが、この時間ほどしっかり思考と向き合える機会はそうそう無い。もう60分欲しいと感じるほど、面白い問題と出会える。(このタイプの評価基準を用いる教授には、práctica の授業がないことが多い。)

 

【ダブル学位生のスケジュール】
スペインの大学も、イタリアの大学も、11月半ばはテスト週間である。バルセロナ大学哲学部は、1教科あたり半期に2回以上の試験を行い、総合的な点数を出す。

私の今週と来週の学業スケジュールは…

11月12日(木)
9時-13時: 授業
14時-15時半: 論理学試験 (UB🇪🇸)

11月13日(金)
10時-12時: 授業
12時-15時半: 現代哲学史試験 (UB🇪🇸)

11月16日(月)
11時-13時: 英伊翻訳試験 (UNICAL🇮🇹)
19時-22時: 知識論試験 (UB🇪🇸)

11月17日(火)
9時-11時: 授業
15時-17時半: ルーマニア語翻訳試験 (UNICAL🇮🇹)
18時-21時: 心の哲学試験 (UB🇪🇸)

11月18日(水)
9時半-12時半: 授業
20時-22時: 授業

11月19日(木)
9時-11時半: ロマンス語文献学試験 (UNICAL🇮🇹)
9時-14時: 授業

コロナのおかげで、今学期はイタリアに戻らなくても試験が受けられる。便利。

授業外で学ぶ時間は、何時から何時と決めていないが、キリが良いと感じ、時計を見るとだいたい日付が変わっている。最近、勉強は夜派。...1日、1週間、1ヶ月、1年が本当に早い。

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バルセロナは適度な息抜きがしやすい街だから、カラブリア生活よりどこか身軽。

(スケジュールはいつも載せないようにしているが、今日は、大学のテスト週間が知りたいというリクエストをいただいたので、少し触れてみた。)

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