BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活10年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【先生やカウンセラー】スペインでは呼び捨てをして良いの?

日本では…

(例) 先生 ➡︎ 谷吉先生
事務員さん ➡︎ 谷吉さん
銀行員さん ➡︎ 谷吉さん
カウンセラー ➡︎ 谷吉さん

と、苗字に敬称をつけて呼ぶのが一般的である。「〇〇さん、今お時間大丈夫ですか?」「すみません、〇〇さんを呼んでいただけますか?」直接的であっても間接的であっても、やはり丁寧な呼び方をする。

スペインではどうなのだろう?

先生・事務員さん・カウンセラー・担当者…。

今日は、留学生が一瞬「呼び方」を戸惑うような場面を5つ用意した。

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【① 学校で先生を直接呼ぶ】
現地の高校、語学学校、アカデミアの生徒たちは授業中「先生!質問があります!」という時、"Prof! (プローフ)" と呼ぶ。これは「先生」を意味するスペイン語、Profesor (プロフェッソール) の略。きちんと "Profesor" と呼ぶ方が丁寧な印象を受けるが、短くしても決して『失礼』ではない。イメージとしては、

Prof! ➡︎ Tú で話す。

Profesor! ➡︎ Usted で話す。

日本のように『苗字+プロフェッソール』呼びはおかしい。スペイン人の先生の名前が、Oliver Navarro (オリベル・ナバーロ) だとしよう。Profesor Navarro も、Profesor Oliver も、すごくかしこまり過ぎていて、違和感。

先生と生徒の距離が近い、アットホームな雰囲気の語学学校やアカデミアであれば尚更、どんな時も先生を下の名前で呼ぶのが普通。朝、道で偶然会えば、Hola César! Qué tal? (セサール先生こんにちは!元気?) と話しかける。メールやチャットを送る時も同様。

しかし、大学の「教授」は、例外。

(教授の名前例)
ANTONIO CASTILLA CEREZO
➡︎ 名前: アントニオ
➡︎ 苗字: カスティージャ・セレーソ

生徒同士の会話では「CASTILLA」と苗字を呼び捨てにするが、直接の時は絶対にプロフェッソール。女性ならプロフェッソーラ。もしくは、それ+苗字。

【② 会話で先生の話になる】
語学学校で、ある先生と、別の先生について話す時も、下の名前。「前のクラスは何先生だったの?」と聞かれたら、生徒は口々に『Francesca! (フランチェスカ)』『Toni! (トニー)』『Isabel! (イサベル)』と、答える。まるで友達のように。でもこれがスペインでは、普通。

気をつけた方が良いのは、他の先生の授業内容を評価する場面。「フランチェスカ先生と、トニー先生の授業はどちらが分かりやすかった?」と聞かれた時の答え方。

スペイン語で、先生の名前+動詞+形容詞は、先生の人間性 (人柄) を評価しているように聞こえてしまうから、"Para mí, Francesca era mejor! (フランチェスカの方が良かった!)" は、控えた方が良い。

・La clase de Francesca era más divertida.
(フランチェスカのクラスの方が楽しかった。)

・Francesca tiene una buena manera de enseñar.
(フランチェスカの教え方は上手い。)

のように、対象をはっきりさせよう。

 

【③ 会話でカウンセラーの名前を出す】
事務員さん、カウンセラー、留学コーディネーターの名前を出す時は、場所によって変わる。

下の名前を呼び捨て
自分側にいる日本人カウンセラー、日本人コーディネーターの名前を語学学校の現地スタッフ (スペイン人) に伝える時。例えば「楓さん (谷吉さん) がこれを提出しなければならないと言っていたのですが…」と書類を差し出す場面では、"Kaede me ha dicho que tengo que entregarle este documento a usted." が、自然。

下の名前+敬称
語学学校とアカデミアの事務員さんの名前は上と同様に「呼び捨て」で問題ない。誰も敬称をつけていない上、本人からもそう言われる。しかし、やはり大学は例外で、学部の事務室では Señora や Señor をつけた方が良い。大学以上はフォーマルな関係性。『社会』に出た感じ。だから窓口で先週対応してくれた「マリアさんを呼んで欲しいのですが」と言う時は、"¿Podría hablar con Señora María?"。…彼女が来てくれたら、もう直接的に名前を呼ぶことはない。そこから先は、3番目の活用 usted (丁寧な言葉遣い) で、会話を進めれば完璧。

【④ 保険会社や銀行で担当者を呼ぶ】
保険会社、銀行、ジムなどを一度訪問すると、必ず担当の方が名刺をくれる。そして、二回目以降はその人と話す。

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受付で "Buenos días, quisiera hablar con Ana." (おはようございます。アナさんと話がしたいのですが。) と言えば、奥の部屋まで案内される。事前にメールでやりとりをしていた場合は "Buenos días, tengo una cita con Ana a las 10h." (おはようございます。アナさんと10時に話す約束をしていた者ですが。) と。

【⑤ 日本人の名前をスペイン人へ】
普段呼び捨てをしていない友達、先輩、後輩、知人の名前を話題に挙げる時も…全て「下の名前」で!

苗字+先輩

名前+先輩

苗字+さん

苗字+くん

名前+ちゃん

(例) 語学学校の受付
『最近、もう1人の日本人の子を見かけないけど何か聞いてる?』
「なぎくんは来週まで休むらしい。」
➡︎ "Nagi me ha dicho que hasta la próxima semana no puede venir." 

『あなたと同じ時期に始めた日本人の女の子は元気にしてるのかな?』
「もう谷吉さん (谷吉楓) は日本に帰られましたよ。」
➡︎ "Kaede ya volvió a Japón."

 

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