23週目の時に1回目の『胎児スクリーニング検査』を受けた。
『胎児スクリーニング検査』とは、通常のエコー検査よりも詳しく胎児の状態を調べてもらえるもので、心臓の部屋がきちんと分かれているか、肺や消化器、骨格に異常はないか、胎盤に異常がないか、など多数の項目がある。
「どこも異常なし」だろうと思っていた。
胎児の心臓を見てもらっている時、エコー検査師さんの表情が少し険しくなった。
『胎児の心臓に小さな黒い影が写っている』と言われた。
「黒い影=異常」とストレートに言われることはなかったが、エコー検査師さんの口調や説明の内容から「黒い影」が「普通は存在しないもの」であることを悟った。
心臓病を患っているとか…?
心臓に腫瘍があるとか…?
あれこれ考えていると、エコー検査師さんが「稀に偽陽性のケースもありますから過度に心配なされないでください。大体1-2ヶ月で影は消えますので大丈夫ですよ。大切なのはコントロールしていくことですから。」と言ってくれた。
帰宅し、スペイン語、日本語、英語、イタリア語で「胎児の心臓 黒い影」と調べた。何語で調べても全く情報がヒットしない。「白い影」は、いくつかヒットした。でも「黒」は情報が皆無だった。
『胎児スクリーニング検査』から3週間が経過し、久しぶりに健診の日が来た。
健診はいつも同じ担当医の先生で安心感がある。
あれから3週間経って『黒い影』はなくなってるかな…?と、少しドキドキしながら迎えたエコー。
たぶん消えてるから大丈夫よ、と笑顔で言われながら画面を一緒に見た。
「まだ黒い影があるわね…。来月末にスクリーニングの再検査をしましょう。」
またモヤモヤする時間が数週間流れ…。
待ちに待った再検査の日。
前回と違うエコー技師さんだった。
『黒い影』が消えていた。
「黒い影、なくなってるわ!たまに心臓の形成途中で見えることがあるのよ。もうないから心配いらない、大丈夫よ。」と。
心臓以外も問題ないようで。この日は初めてあくびをしている姿が見えた。
それから少しして日本に一時帰国をする機会があったので、地元の病院でも検査をしてもらった。
『胎児スクリーニング検査』はどこも異常なし。
良かった。
「日本で心臓に『黒い影』は聞いたことがないなぁ〜。普通、異常は白色なんですよ。黒ってなんだろう?」と、先生も看護師さんたちも不思議そうに言っていた。
最初に黒い影を見つけたエコー技師さん、いつもの担当医、そして再検査をしてくれた別のエコー技師さん。合計3人がその影を見て、コメントを残していたから、1人の見間違い、勘違いということではなさそうだが…。
一体、何だったのだろう。
何はともあれ、最終的には『異常なし』と出た診断結果に一安心。
…そして日本の4Dエコーすごい。リアル。
おすすめ記事: