一緒に歩いているかのように見えるほど近くを…真後ろをずーっとついてくる見知らぬ男性がいる。歩く道、時間帯、服装を変えても家がバレている以上、あまり効果はない。玄関の中に入って来られるのだけは避けたかった。近所の広場や道を無駄にぐるぐると早歩きした。いくら巻いても無駄だった。
『何?』と思って、気にしなかった1日目。
スペインで初めて『怖い』を感じた2日目。
誰かの後ろに隠れるタイプではない私が、ストーカーの男性を目にした瞬間、隣を歩いていたDくんの後ろに隠れてしまった3日目。
3-4日連続で会いたくもない相手の顔を見た。
スペイン人の友達に相談すると、「警察 (comisaría) に言うべきよ。一緒にすぐ行こう。」と言ってくれたため、2021年4月25日(日)の夜8時。コミサリーアへ足を運んだ。
【容疑者の特徴】
・身長180cm以上
・毎日赤いジャンバー
・夜中はフードを被っている
・細身
・スペイン人でもアジア人でもない
【ストーカー被害に遭ったら…】
警察に相談へ行くと、思いの外、親身に対応してくれた。面識があるかないかが大きなポイントとなるらしい。
知っている人
➡︎ 元恋人、近所の人、友人、同僚など、身分が分かっている誰かから被害を受けている場合、警察はすぐに動いてくれる。
全く知らない人
➡︎ ストーカーの何らかの「証拠」が必要になる。家のカーテンの隙間から撮影した相手の姿、具体的な内容の説明など。…しかし写真は、難しい。
【すべきこと】
・被害を受けた日時と場所をメモしておく。
・人通りの多い道を通る。
・すぐ「112」に通報をする。
・通りかかったパトカーに助けを求める。
【警察署に行った話】
まずは、ランブラス通りに面したインフォメーションで経緯を説明した。この時点で2人の男性警官がじっくり話を聞いてくれた。「3日連続」というワードで顔色が変わった。ストーカーの正体が分からない以上、動くことが出来ないが、私の家付近のパトロールを強化してくれること、そういう被害が出ているという文書を提出しておいてくれること、パトカーを見かけた時に助けを求めると家まで送ってくれることなどを教えてもらった。「この紙がなくなっても大丈夫なように、写真も撮っておいてくださいね。」「何か起こってからでは遅いので出来る限りのことはします。ないことを願いますが、僕の仕事用のメールアドレスと警察番号も渡しておきますから、また怖い目に遭ってしまったら教えてください。」と。
そして、署へ案内された。
外には男女の警察官が立っていた。「こんばんは、どういったご用件で?」と聞かれたので、また同じ説明をした。インフォメーションで署へ行くように言われたことも伝えた。
「中へどうぞ。」
自動ドアの中に入り、手を消毒し、受付で女性警官にまた同じ説明をした。一通り聞き終わったあと、彼女は私に内容を確認しながらパソコンにデータを打ち込み始めた。
1. どこで何時頃?
2. その人の特徴は?
3. 全く知らない人?
4. 犯人らしき人たちの複数の顔写真の中から似ている写真を選ぶことは出来る?
5. 身分証明書はある?
6. 電話番号はある?
犯人の顔を正しく選べる自信はなかったので、4に関しては「難しい」と答えた。身分証明書は、あいにく持ち合わせていなかった。だからポケットに入っていた名刺1枚を出した。すると、それで十分だと言われた。途中、NIEの写真が携帯に入っていることを思い出し、その写真を見せた。
ここでも新しい番号を2つもらった。またその人を見かけた時は「112」にすぐ電話をしてと言われた。「3分後にあなたのご自宅付近のパトロールを担当している警察官が2名参りますので、待合室でおかけになってお待ちください」
(あ!さっきの2人!)
30分ほど前に話をした男性警官2名がやってきた。より具体的なパトロールのルートと時間帯を相談し、私の携帯番号とNIEの写真を送った。
【ボキャブラリー】
・ストーカー: acosador
・つきまとう: perseguir
・背が高い: alto
・背が低い: bajo
・良い見た目ではない人: no tiene buen aspecto
【警察署の情報】
ゴシック地区、ラバル地区、ボルン地区あたりでストーカー被害に遭った人は、Carrer Nou de la Rambla 76-78 へ。このコミサリーアは、月曜日から日曜日まで毎日12時から24時まで開いている。
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