この人いいな、長い付き合いになりそうだな。
この人とはもう会うことがないだろうな。
…
…
直観的に感じる「自分に合う人・合わない人」に共通する要素って何だろう。
第一印象で相手の性格や人柄を決めつけることはしないが、私は『初めまして』の場面でいつも無意識的かつ直観的に「合う」か「合わない」かを判断している気がする。それは性別や出会い方 (学校/仕事/紹介など) によるものではない。
必ずしも「合う」=「好き」ではない点、特別な何かを感じなくてもお互いを分かり合え、仲良くなれる点も興味深い。
「合わない」からと言って、その人が悪く見えるわけでも、魅力を感じないわけでもない。ただ、
・心がどこか落ち着かない
・何かが噛み合っていない
・何かが「違う」気がする
【居心地が良い相手】
一般的に、次の要素を持った相手と関わる時、人は居心地の良さを感じると言われている。
・馴染みやすい
・好みや考え方が似ている
・思いつく意見やアイデアが似ている
・何かが起こった時に似た行動を取る
・気持ちや考えを理解し合える
・例外なく尊重し合える
【関連づけると面白いビデオ】
このテーマに関連づけると面白いと思うビデオは、VOGUE JAPAN (ヴォーグジャパン) が2019年3月に公開した「自分の理想に限りなく近い人が目の前に現れたら、必ず恋に落ちるのか」。これを見ると、自分の中にある意識的な「理想」と、直観的な「理想」が異なることがよく分かる。「あ、この人!」という直観は本当に存在すると思う。
きっと、20歳前後の頃にこのビデオを見ていたら、今ほど上手く内容を理解できていないはず。
個人的に…
【合うと感じる人】
友達関係で「合う」と感じる人が持っている共通項を3つ挙げるとすれば、
① 笑いのツボが同じ
② 話のテンポが似ている
③ 一緒にいて気持ちが楽
仕事関係では、
① 仕事にやりがいを感じている
➡︎ 自身の労働時間より、第一にお客様のことを考えている+今就いている仕事が好き。
② 機転が利く
➡︎ どんな時も自ら快く臨機応変に動いてくれる+先見力を持っている人。
③ タスク管理が上手い
➡︎ 優先順位をつけるのが上手く、仕事を溜めない人。
異性として見るなら、
① 喜怒哀楽善悪のポイントが同じ
➡︎ 感性と倫理。
② 大切にしているものが似ている
➡︎ 存在、モノ、夢、信頼、人としての在り方など。ここが合う人とは、考え方だけでなく、お金や時間の使い方も似ている。下の記事の最後に書いたように、どこにお金をかけられるか、かけたいか。反対に、何に対しては、無駄遣いを慎むか。
③ 立ち振る舞いが似ている
➡︎ 面接官のように、いちいちチェックをすることはないが、態度、姿勢、マナー、言葉遣い、身だしなみ、気遣いが似ていると、親近感を抱きやすい。
後半に挙げた「喜怒哀楽善悪のポイント」と「大切にしているもの」以外の項目は、いずれも1回の会話でだいたい分かる。
【おまけ: 直観と直感の違い】
日本語で、直観と直感は同音意義語であるが、使い分けをしている人は少ない。
私は「あ、この人合うな」「この場所なんか好きだな」という場面では『直観』の方の漢字を用いる。よく似た言葉だが、違いを簡潔に説明すると、
直観: 対象となるものや人の本質と自分の心が合う
直感: 勘の一種で感覚的に合う
スペイン語で、『直観』は、intuición (イントゥイシオン)。西洋哲学で頻繁に登場する。語源は、ラテン語の動詞 "intueri" (目を凝らして見る) である。この単語を分解していくと言葉が持つ本来の意味が見えてくる。
in-tuteri
in: 内面で
tuteri: 違いをじっくり見て考える
要するに『直観』は、表面的な見た目や雰囲気から生じる相性/判断ではなく、自分の内面が、心が、相手/対象の本質を瞬時に読む頭の動きを指す。
…
…
『自分の心』と『相手/対象の本質』のピースがぴったりはまった時、人は「自分に合う」と感じるのだろう。
おすすめ記事: