コロナ流行後に初めてバルセロナを訪れた人は、本来のバルセロナの姿を知らない。その代わり、多くの人が見たことのない、「今」の特別な姿を知っている。
これは、私が2020年1月以前に撮影し、インスタグラムに載せているバルセロナの好きな写真と「今」を比較する記事。
左がビフォーで、右がナウ。
観光客がいなくなったバルセロナの中心部は、
・小鳥の声がよく聞こえるようになった
・小鳥の数が増えた
・タバコの匂いが気にならない
・閑か
・歩きやすい
・スリたちが姿を消した
・空気が綺麗になった(気がする)
・英語が一切聞こえなくなった
・地元感が増して良い雰囲気
・シャッターを下ろしているお店やレストランが多い
・以前に増してスケボーがしやすそう
ランブラス通りは、常に朝7時-9時並みの空き具合。
つい先日、カフェテリアとレストランが営業を再開。久しぶりにチョコレートの甘い香りが漂うPetritxol (ペトリチョル) 通り。
このように写真を比較すると、人間の儚さ (宇宙や自然に対する小ささ) を感じる。木々の生え方、建築物、植物、動物、空の色、太陽の光、石畳、時間の流れるスピード、四季の順番は、あの日と同じ。
お祭り情報をチェックしなくても、家から一歩出るといつも何かの催し物が行われていた。イベント、大道芸人、演奏者、ダンス、音楽。当たり前だった街の音。人混み。
遠くからランブラス通りを眺めると、地面が見えなかった。人を上手く避けながら歩かないと、全く前に進めなかった。あの感じが懐かしい。
イタリア語、ドイツ語、英語、中国語、フランス語、アラビア語、ルーマニア語、ポルトガル語、韓国語、ロシア語。色んな言語が飛び交っていたあれは、全て観光客の会話だったようだ。今は、8割以上がスペイン語とカタルーニャ語。聞き慣れた言語には、安心感がある。
バルセロナ大学のとあるキャンパス。
この木の傾き加減、お気に入り。
全て、バケーションシーズンやお祭り日にあえて撮影をしたものではなく、日常をカメラに収めたもの。
【おまけ】
去年大好評だったのか、2020年もパッセージデグラシアに蝶々が帰ってきた。
ここの定番になったらいいのにな、毎年見たいな、と思うほど綺麗。向こうの方まで続く一面の光を見たいがために何回も横断歩道を右から左、左から右へと渡っている。(2019年の写真が自分の中で100点だから今年は撮っていない。)
イルミネーションのおかげで街は賑わいを取り戻したが、道ゆく人の数は本来の10分の1くらい。夜のレイアール広場もおすすめスポット。
どこか寂しいような、程よい落ち着きが心地よいような、いつもと違う2020年の冬。…あと26日で新しい年。もうすぐ。
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