BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活10年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【為になる5分講演①】今を生きる、を学ぶ。

Biciclown (ビシクローウン) の愛称で知られているスペインの旅行家、Álvaro Neil (アルバロ・ネイル) 氏の「今を生きる、を学ぶ」という講演のダイジェスト動画を和訳する。彼は公証人として働いていたが、ある日世界旅行を決心し、13年かけて117ヶ国以上を旅して回った。自由を味わい、非物質の価値を学び、「団結」の重要性を教えてくれる多くの人と出会ったアルバロ氏は「旅は人種差別に対する最高の解毒剤だ」と語る。

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ダイジェストver. (5分06秒):

フルver. (43分13秒):

【スペイン語の学習】
スペイン人が話すスピードに慣れたい人、リスニング力を高めたい人は、TRANSCRIPCIÓN (文字起こし) を見ながら、聞くと良い。ダイジェストver. のみを活用したい人は、スペイン語を聞きながら、日本語訳を参考に。

TRANSCRIPCIÓN (フルver.)

⬇︎ 

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【ダイジェストver. 日本語訳】
アルバロ: 117ヶ国以上を旅し終え、気づいたこと、それは「今」が1つの国であると言うこと。僕は、現在を生きるようにしている。

自分があとどれくらい生きられるか、知っている人はいますか?僕たちはみんな、ヨーグルトと同じで「消費期限」を有している。フタはここ (頭) にあるんだよ、ただ内側についているから見えないだけで。

僕は地図を見ると「えー、中国ってどんなところなんだろう〜」「オーストラリアはどんな国だろう?」「ブータンは?」「ネパールは?」と、あれこれ気になってしまう『マパムンディーティス (mapamunditis: 世界地図炎症*)』という病気だった。(* 実際には存在しない病気。)

ある日、頭の中で、意識と直観がボクシングのような戦いを繰り広げた。

直観が「おい、アルバロ!世界一周、行けよ!お前の中には行きたいって思いがあるじゃねーか」と言うと、意識が飛び出し『ほー、君は利口な奴だ!帰ってきたらどうやって生きるんだ?』と返した。すると、直観は「チッ…」黙り込んだ。2ヶ月経ち、また頭の中でボクシングの戦いが始まった。直観が「アルバロ!行け!臆病者!」と言い、意識が『そうさ、意気地なしだ。でも、帰ってきたらどうやって生きて行くんだ?』と。だから間に入って僕はこう言った「はーっ…君たち、ちょっと待ってくれ。この演劇の監督は一体誰かね?」そしたら2人して『あんただよ』と。「ああ、了解。じゃあな。」と言い残し、別の人を監督として雇うことにした。別の人と言いつつも、生まれ変わった僕なんだけどね。そして、意識にこう言い放った「お前は黙っておけ!これから直観に対する新任投票を行う。」だって何事もやってみなきゃ。やってみないことには、何も分からないから。すると、直観は僕に、新しいことをしてみても良いんじゃない?と言った。夢は、君の人生をひっくり返すことが出来る。本当に強く願った夢、心の奥底から生まれた夢は、君の人生を変える。

僕は、世界を一周した。

夢を追いかけることはおかしなことではないと思う。

どうかしてるのは、夢を生きることなく、死んでいくこと。墓場は、空想家たちで溢れかえっている、したいことがあったのに出来なかった人たちで。

僕の中に「放棄」という言葉は存在しない。けれども「人生の選択肢」はある。一生の間に、たくさんのことを成し遂げられる。それがしたかった。本気でしたくて、ずっと情熱を燃やしていたんだ。

117ヶ国以上を旅して回り、「今」が1つの国であることを知った。僕は、現在を生きるようにしている。誰しもが持っている一時停止のボタンを押すようにしている。1日に何度も、僕は「一時停止ボタン」を押す。世界は変わらず回り続けている。一度、大きく深呼吸をして「おお、僕はここにいる。生きてる。」と言う。

 

過剰は、不足と同じくらい悪い。

何かを持ちすぎることは、問題なんだ。

アフリカで、椅子を持って学校へ行く子供達を見た。学校に椅子が無いんだ。水を持って学校へ行く子たちを見た。トイレに水が無いため、行きたくなればその水を使わなくてはならないんだ。その子たちは、1つの椅子がものすごいこと、とても大事なことを学んでいる。水に希少価値があることも。

旅をすると、人間は、みんな同じものを欲しがり、みんな同じ恐怖を抱えているということを知る。旅をすると、現地の人たちは、あなたを助けるためにそこにいるということを知る。みんな友達。

場所や肌の色を選んで生まれてきた人はいないということも知る。誰も選んでなんかいないんだよ。

旅をしていると、心の境界線よりも大きな国境はないということを発見する。自分が自分に課す制限よりも大きな制限は、この世に存在しない。

オーディエンスの女性: アルバロさん、こんにちは。この場であなたの経験を一緒に共有出来ることを本当に贅沢だと思います。最も旅をされた大陸はアフリカだと言われていましたね。えーっと、一教師としてやはりネルソン・マンデラ氏が残した「教育とは、世界を変えるために用いることが出来る、最も強力な武器である」という言葉と結びつけざるを得ません。この名言に関してどのような意見をお持ちでいらっしゃいますか?

アルバロ: 武器 ≪arma: アルマ≫ という言葉は好きじゃないです。しかし、とても便利な言葉だとは思います。コックさんたちが料理をするように、この「武器 ≪arma: アルマ≫ 」という単語を分解してみましょう。…実は「愛する ≪amar: アマール≫」と同じ文字で作られているんです。この「愛する ≪amar: アマール≫」という言葉の方が僕は好きですね。「愛する」は、きっと世界を変えるために最も良い教育でしょう。マンデラ氏は、まさにこれを言いたかったのだと思います。ただ、翻訳者たちが上手く訳せなかっただけで。

私たちのこの人生の中で最も大きなもの、それは「尊重」。私たちに出来る最大限のことは「尊重」だと思います。尊重とは、例えばバスに乗り込み、挨拶をすること。尊重とは、友達と話す時に携帯を見ないこと。友達といるなら、その時間を友達に捧げなさい。その子を尊重しなさい。尊重こそが世界を変えるための一番の教育です。

以上。

フルver.のセリフの一部
多くの社会人たちは旅行がしたいと思った時「まあ、まずは働く。そしたら1年に1ヶ月はバケーションがもらえるんだ!」と口にする。この地球にある全ての国を制覇したいならどうするの?その数は190ヶ国を超える。…となれば190ヶ月の休みが必要。…となれば190年も生きなきゃ。…だから誰もこの夢を叶えられていない。

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【感想】
経験が豊富な人、旅をたくさんしてきた人の表情にはいつも「余裕」がある。生き生きしていて、とても楽しそう。親から子へ、子から親へ、自分から自分へ、旅行は誰にとってもベストな投資だと思う。この Álvaro Neil (アルバロ・ネイル) 氏は、様々なテレビに出演している他、多くのインタビューにも答えている。やはり、何事においても大切なのは、したいと思った時に、思い切れる勇気と行動力。常に悔いが残らないように生きること。そして、環境に感謝し、他者を尊重すること。

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