BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活6年目。スペイン大学共通入試・スペインとイタリアの大学生活・EU旅行・文化の違い・言語学・哲学・5ヶ国語・バルセロナの歴史・おすすめレストラン・穴場など日々幅広いジャンルの記事を執筆中。

【素朴な疑問】スペイン語・イタリア語のネイティブは冠詞をミスらない?

スペイン語・イタリア語のどちらかを勉強している人、話せる人なら誰もが「ネイティブって冠詞をミスすることはないの?」と一度は疑問に思ったことがあるだろう。

私が思うに、このミスは2種類存在する。

un なのに una と(性を) 言い間違えてしまう
冠詞が要らない場所にいれてしまう
スペ例: 〜 a visión... → 〜 a la visión...
イタ例: all'offerta di dialogo... → all'offerta del dialogo...

ネイティブスピーカーは上のいずれも間違えないのか?逆に彼らにとってこれを会話の中で「間違える」のはナンセンスなのだろうか?

f:id:kaedetaniyoshi:20181215011024j:plain

まず最初に…
冠詞とは、名詞の前につくもので、名詞の性・数・性質を表す (英語では a と the にあたる)。ロマンス諸語においてはとても重要な役割を果たしており、スペイン人もイタリア人もこれでそのものの性別や数を判断する。日本語で「友達と遊ぶ」というとその友達が男なのか女なのか、1人なのか2人なのか曖昧だが、スペイン語・イタリア語だと「友達」の性別も数もハッキリわかってしまう。

【スペイン語の冠詞】8種類
un, una, unos, unas, el, la, los, las

【イタリア語の冠詞】12種類
un, uno, una, un', il, lo, l', la, l', i, gli, le 

 

el なのに la と(性を) 言い間違えてしまう
冠詞が要らない場所にいれてしまう

これまでのスペイン・イタリア生活で

① は何度も聞いたことがある。

でも私たちのようなスペイン語学習者がするミスとは違う。ミスと言うよりは言おうとしてたことが言ってる途中で変わった場合

【スペイン語の例】
"...pero depende de las... (personasを言おうとした)" けど「生徒 (los alumnos) に言い直した時に」"...pero depende de las...los alumnos." という。

【イタリア語の例】
"...ma dipende dalle... (personeを言おうとした)" けど「生徒 (gli studenti) に言い直した時に」"...ma dipende dalle...dagli studenti." と。

② に関して言えば、正直わからない。ネイティブと話してる時は耳も頭も完全に油断してて「まさか間違えるかも」って思って聞いてない。仮に間違えてたとしてもそれが正解だと思ってしまう。

でも、最近面白い出来事があった。

大学のイタリア語ースペイン語ー英語翻訳の授業中のこと。私以外のイタリア人は9割がスペイン語のレベルがA2〜B1だから授業の初めの5分は「簡単な問題を解く → 翻訳」というのがルーティン。先日の問題は「冠詞」だった。実際のテキストは、

f:id:kaedetaniyoshi:20181214202658j:plain

正しい冠詞を選ぶもので、冠詞がこなくていい場所には空集合のマークを。

イタリア語とスペイン語の冠詞のルールはほぼ同じだから、サラサラ〜っと解いちゃうのかな?と思いながら答え合わせの時間を待った。

すると、

結構悩んでる。

何度も読み返して「ねえ、ここは何も冠詞いらないよね?」って聞いてきた。

あれ?やっぱりネイティブも少し考えるのかな?

と思った。

が、

これはただスペイン語がわからないから (スペイン語とイタリア語の違いを思い出しながら) 考える時間が必要だっただけらしい。イタリア語の問題文だったらスラスラ止まらずに答えれたよ、と口を揃える。

1. の問題は、スペイン語だと (何も入れないの) が正解だが「イタリア語ではここに冠詞 (la) はいれてもいれなくても違和感ない」…と。(実際に、イタリア語はスペイン語よりも文法のルールが厳しくないからこういった曖昧さを多々感じる。これはこの授業を教えてくれるスペインの人教授も言っていた。)

Normalmente non como la frutta 
Normalmente non como frutta

「まあ、正しくは後者 (冠詞なし) だけど、la を言っても別にその人のことをバカだと思わないよ。」

…。

この「入れても入れなくても正解の冠詞」は、私たちの日本語で言う前置詞「に・へ」とか主語を作る格助詞「は・が」の違いに似てるんだろうな、といつも思う。

留学行きたい
留学行きたい

電話した
電話した

 

【結論】
ネイティブが定冠詞と不定冠詞をミスすることはない。スペイン語もしくはイタリア語を流暢に話せるようになった人はこの結論に納得だろう。それぞれの使い分け・意味・ニュアンスを一度、理解すればなんてことない。冠詞を持たない言語を母語とする外国人でもノーミスで自然な会話をできるようになる。

f:id:kaedetaniyoshi:20181214203520j:plain

【おまけ: イタリア人に聞いてみた】 
『イタリア語はスペイン語より冠詞の種類が多くて il や la の他に、z や s から始まる名詞の前には lo がくるよね。例えばリュックは、lo zaino (スペイン語では la mochila) って言うけどイタリア人でも il zaino と、間違うことは有り得るの?』
言語学部のイタリア人数人「ありえる」「ありえるよ」「間違えて言ってる人いるよ」「まあ、間違えてたらちょっと勉強できない子っぽいけどね」

冠詞はミスらないけど ↑ のミスは有!

おすすめ記事: