本屋さんに行くと、自然と足が向かうコーナーがある。それは、
『文庫』『人文』
きっと多くの人も、自分のお気に入りの売り場まで行き、何気なく本を手に取っている。
・話題の新書や売れ筋ランキングが好きな人
・法律に興味がある人
・海外のレシピ本をよく購入している人
・自己啓発本でやる気を出している人
・ガイドブックで旅気分を高めるのが好きな人
…だから、未開拓の本のジャンルがいくつも存在するはずだ。
売り場の中でも、さらに関心が向くジャンルは絞られる。私は…
【人文のコーナー】
・哲学
・思想
(スペインの本屋さんだったら、上の2つに加えて心理学。)
【文庫のコーナー】
東野圭吾シリーズ…だけ。
それでも、本屋さんに行くと毎回2時間は滞在してしまう。1年ぶりに自国へ帰ると、目移りするほど面白そうな知らない本がズラーっと並んでいるから。
今年の夏も、時間があれば車を走らせた。宮脇書店、啓文社、紀伊国屋…。
…
…
そんなある日、『個人が選ぶ好みの本のジャンルには偏りがある』と感じる出来事があった。それを経て、違うジャンルにも手を出してみようと思った。
【惹かれる本たち】
2020年8月。たくさんある哲学本の中で、目に止まった+中をパラパラ見て購入したいと思った本は…
下の11冊 ⬇︎
「その悩み、エピクトテトスなら、こう言うね。」は、哲学を学んだことがない人でも、読みやすい入門書。自分でコントロールできることと、できないことの見極めることがストレスフリーな人生を歩むための手段で、この見極めには幅広い知識が必要だと言う。著者2人による対話形式になっているため、『小難しい本』の印象を全く受けない。身近な構成。あとは、言語哲学、分析哲学、日本独特の思想を再確認できそうな本。
「ジャンルが『哲学』ばかりじゃん」と感じた人も、きっとこれくらいの偏りを知らぬ間に持っているはず。
購入した本の表紙を見返すと、共通点が見つかることもある。字体や、デザインや、タイトルの付け方など。やはり個々に何か惹かれるポイントを持っているのだろう。例えば、
・〇〇の法則シリーズ
➡︎ 最強の法則、仕事術、成功の法則
・タイトルに数字が入っているシリーズ
➡︎ 64の方法、1分、50の法則、20代、9割、7つの教え
・原題+直訳タイトルシリーズ
➡︎ insight (インサイト)、transitions (トランジションズ)
・スペインにまつわるシリーズ
・知られざる〇〇シリーズ
・1日1ページシリーズ
・人生を変えるシリーズ
・ミステリーシリーズ
『偏り』は、決してマイナスなことではないが、『潜在的な興味を引き出すチャンス』をもしかすると逃しているかもしれない。
【幅広い教養のために】
今まで素通りしてた売り場の前で足を止めてみる。しかし、『興味が薄い場所』で、関心を抱くのは難しい。なかなか「読んでみよう!」とならない。
そんな時は、好きな友達や先生におすすめの本を聞いてみる。好きなアーティストや著名人の方のおすすめでも良い。
「〇〇くんの好きな本」
「〇〇ちゃんのおすすめな本」
「〇〇先生のお気に入りの本」
という意識があるだけで、目にしても手に取らなかった本たちの見方が変わる。ただ文字を読み進めるだけでなく、あの人はこの本のどこを好んでいるのか、どのフレーズに心が揺れていそうか、これをなぜ自分に勧めてくれたのか、など考えながらページをめくっても楽しい。
…
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先生と言えば、私が初めて哲学を習った先生 (エステル) が卒業の日に教えてくれた本は、『モリー先生との火曜日 (原題: Tuesdays with Morrie)』だった。アメリカのジャーナリストによって書かれたノンフィクションで、恩師が命をかけて残してくれた言葉がつまっている。病室で行われた最後の授業「人生の意味について」…。
価格:1,045円 |
幅広い教養を得るために、自分で苦手に向き合う環境を作ってしまうのも効果的だ。例えば、あえて苦手科目を入試で選択するとか。…実はスペインの大学受験でそれをしてみて、見事に克服できた経験がある。真正面から向き合った結果、他の科目よりも好きになった。
第一印象が最悪だった人と大親友や、恋人になることがある、アレと似ている。
パッと優劣や好き嫌いを判断するのではなく、何事もまずは本質に近づこうと、理解してみようとする気持ちが大切なのだろう。
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