2020年1月1日、バルセロナの公共交通機関の切符の名前と料金が改定された。今日は、新しい情報を整理すべく、基本知識、変更点、チケットの種類、特徴、おすすめチケット、についてまとめてみる。
【基本知識】
・バルセロナの公共交通機関は共通切符。
・別の交通機関への乗り換えは75分以内無料。
・切符は紙製で、チャージ式ではない。
・切符の購入はメトロの改札にある赤い券売機。
・バスの乗り場や車内では、割高な1回券しか買えない。
・回数券を複数人で利用することは出来ない。
・回数券は、裏の印字を見れば何回使ったか分かる。
・市内観光はゾーン1 (Zona1) を買えば良い。
【変更点】
① T-10 ➡︎ T-casual になった。
② T-trimestre (3ヶ月定期) が無くなった。
③ T-Mes ➡︎ T-usual になった。
④ 定期券の値段が下がった。
⑤ 回数券の値段が上がった。
⑥ 回数券 (10回) の共有が不可になった。
バルセロナ市民が最も納得していない変更点は、T-10 (10回分回数券) の値段UPと、条件改定である。これまで T-10 (テーディエス) と呼ばれていたお得なチケットは、T-casual (テーカスアル) に名前を変え、料金は11%アップした。最大の魅力であった『1枚のチケット (回数券) を複数人で利用可能』が『不可』に代わり、ブーイングの嵐が巻き起こった。しかし、1ヶ月定期と3ヶ月ユース定期の値段は約25%も下がっているため、交通機関をよく利用する在住者にとっては有難い改定だ。
【チケットの種類と特徴】
たくさんある中から、よく使われるポピュラーな5種類のみを紹介する。
1回チケット
スペイン語: Billete sencillo
英語: Single ticket
料金: 2.40ユーロ
と、比較しながらお得度を見ていこう。
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T-casual
・観光客の人におすすめ
・10回分の回数券
料金: 11.35ユーロ
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T-usual
・ほぼ毎日利用する在住者におすすめ
・30日間の乗り放題
料金: 40ユーロ
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T-dia
・1日乗り放題
料金: 10.50ユーロ
➡︎ 1日11回以上乗るならお得
➡︎ 朝から使うならお得
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T-grup
・30日間で70回乗れる
・数人で1枚を共有可能
料金: 79.45ユーロ
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Airport Ticket
・空港へ行くメトロ (9番線: L9) が利用可
・高いし時間がかかるためおすすめしない
料金: 5.15ユーロ
安く空港⇆市内を電車移動したいなら、10回分の回数券 (T-casual) の1回分を使えば良い。詳しくは下の記事を。
【おすすめチケット】
1泊以上される観光客の方 ➡︎ T-casual
よく公共交通機関を使う在住者 ➡︎ T-usual
【半日〜1日観光向けチケット】
半日もしくは1泊という短い滞在時間で一気に観光するなら、1日乗り放題を買うか、10回チケットを買うか、迷うだろう。『75分以内であれば別の公共交通機関*に乗り換え無料』というルールを使い、安く旅行したいなら T-casual を。バスよりメトロの方が分かりやすいから、メトロだけを使ってどんどん移動したいなら T-dia を。
* メトロ、市バス、トラム、FGC電車
【75分ルールについて】
75分以内であっても、一度改札を出てメトロからメトロに乗り換えると、印字が増えてしまう。メトロからバスなら、裏の印字は増えない。例えば、カタルーニャ広場からメトロでサグラダファミリアまで行き、外観を見て、バスでまた中心地へ戻ると、1回分のお金で往復可能。
サグラダファミリアからカタルーニャ広場まで行くバスの番号と乗り場は、別記事 (ココをクリック) の最後に載せてあるので、気になる人はそちらを。
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