BARCELONANDO :)

1995年生まれ。ヨーロッパ生活5年目。バルセロナ・イタリア・ヨーロッパ・言語学・哲学に関する記事。

【なんで巨大な温度計があるの?】バルセロナ

バルセロナの中心にあるメイン通り Avenida Portal del Ángel (ポルタルデルアンヘル通り) を通ったことがある人は必ずこの大きな温度計を見たことがあるだろう。なぜここに、こんな大きいのが?と疑問を持つ人が多い。今日はこの温度計の歴史を見ていこう。

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この温度計は "el termómetro Can Cottet (カン・コテット温度計) という名前で、1956年に現在の場所 Portal del Ángel nº 40 (40番地) に設置された。これのおかげで、ここを通るバルセロナ市民はいつも温度を見ることができる。ヨーロッパに存在する大きな温度計トップ3 に入っているほど大きくてとても重い。なんと重さは2トン (2000kg) で高さは22mマイナス5度から40度まで測ることができる。 

名前にもなっている Conttet (コテット)  はバルセロナに来たフランス人の家族の名前である。1888年に行われた万国展覧会の時に彼らが作ったメガネを展示しに、販売しにバルセロナを訪れたのだ。この一家はめちゃくちゃバルセロナの街を気に入って、1902年に自身のメガネ屋さん (OPTICAL FRANCO ESPAÑOLA) をオープン。そのお店は「Cottet Óptica (オプティカル・コテット)」として知られていた。オプティカルは「目の、視覚の」という意味。

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1943年にコレットさんの兄弟 (Fernando, Rolando y Renato) が旅行でバルセロナへ来た際に「この建物の全部の階を使うくらい大きな大きな温度計を外に作るのはどうか?」と計画を持ちかけた。散髪屋さんが外に青と白と赤のくるくるまわるサインポールを置いている感じで、当時メガネ屋さんは宣伝のため、外に (光学繋がりの) 温度計を置いていた。「コペンハーゲンとブリュッセルにあるみたいなのを作ろうよ!」と兄弟はそのプロジェクトに乗り気だった。

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1944年にコペンハーゲンの会社 (BATA) に最初の提案書を申請した。商工省はその設置に関する特許を認めていたが、時代は第二次世界大戦中であったから少し設置は遅らせようと話はまとまった。1955年、バルセロナの街にメガネブームがやってきた。どの人もメガネ=おしゃれというイメージを持ち、デザインにもこだわり始めた。そんな風潮の中、以前から予定していた温度計の設置工事がスタートした。設置が完了してお祝いの式典をしたのは1956年の2月25日、ちょうどバルセロナに大寒波がきた時で、人々は温度計に興味津々だった。「寒いな〜あ、今何度だろう?」と多くの人がここを通るようになった。710ものネオンチューブが使われているらしい。当時これは世界一大きい温度計であった。現在ヨーロッパにある高さ44mの Baker 温度計が世界一。

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現在も Colletのメガネ屋さん は当時と同じ場所にある。そしてそのお店の左隣には時間・気圧・湿度を測る3つの計測器がある。是非、Avenida Portal del Ángel を通る時にはこの温度計や、バルセロナの市が作った丸い記念パネル板も見つけて歴史を感じてほしい。

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この道が好きすぎて Portal del Ángel にあるあれこれにフォーカスをあてて記事を書いてしまう。