BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活6年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。2019年6月より、バルセロナにある大学入試専門のアカデミアGUIUのアンバサダーに就任。スペインへの留学・大学進学に興味がある方は、お気軽にご相談ください 😊🇪🇸 barcelonandoo@gmail.com

【言葉選びのセンス②】日本語の美しさは曖昧さにある。

日本語の美しさについて語る時、「複雑な構造」を挙げる人もいれば「敬語や謙虚な表現」を好む人もいる。私は大和言葉や、一人称と二人称のバリエーション、語尾、日本語独特の形容詞や副詞『心』という言葉に魅力を感じる。

今日は、その曖昧な美しさについて。

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【大和言葉】
大和言葉 (やまとことば) とは、漢字が中国から入って来る前から日本に存在していた言葉で、漢字を訓読みする語彙「さくら」「こころ」「つき」「うみ」「おもむき」などがその例である。そして「出雲」「悪戯」「寿司」「紫陽花」のように当て字として漢字が組み合わされて使われている言葉も、語源は大和言葉にある。日本の風土歴史文化の中で生まれた言葉だけに、独特の柔らかさと味わい深さが感じられる。

センスがいい = 筋がいい
天気がいい  = いい日和
最高に嬉しい = この上なく嬉しい
古代より   = 古 (いにしえ) より
予想以上に  = 思いのほか
期待する   = 心待ちにする
協力     = お力添え
最高に愛する = こよなく愛する
恐縮ですが  = 恐れ入りますが

朧月(おぼろづき)、花明かり、暁(あかつき)、宵の口、うららか、ほんのしるし、奥ゆかしい、清らか、馴れ初め、雪明り、面影、たゆまぬ...

日本人は小さい頃からアニメや漫画を見ているからか、学校の教科書にたくさんのイラストや写真が載っているからか、他国の人に比べて「言葉を聞くと情景を頭に思い描く」能力がすごい。だから大和言葉の美しさも、心と目で楽しめる。

【一人称と二人称の豊富さ】
一人称と二人称はただ、バリエーションがあるだけではなく、それぞれに「性格や人柄」が含まれる。

・私、僕、俺、うち、自分、わい、パパ、お姉ちゃん
・君、あなた、お前、あんた、おぬし、お母ちゃん、おじさん

「社会的地位や性別」をくみとることだって可能で、自分のことを「パパ」と読んでいればその人は父親だとわかるし、後ろで「ねえ、おじさんはさ、、、」と会話の始まりを聞けば、振り返らなくても聞き手が年配の男性だとイメージできる。

【語尾】
例: 〜だもん、〜やん、〜だよ、〜である、〜ですよ、〜です、〜だ、〜じゃ、〜だぜ、〜だし

これもまた性格や人柄を表現することができる面白い要素。

 

【日本語独特の形容詞や副詞】
・もはや
・せめて
・強いて
・はかない
・凛々しい
・まったり
・まろやか
・つぶらな
・恭しい
・たおやか
・奥ゆかしい
・かぐわしい
・厳かな
・これっぽっち

外国語にするとちょっと異なる意味になってしまうものを聞いたり使っている時に「日本語って美しいな」と感じる。

【心というコトバ】
日本人がよく使う「心」という言葉、実はとても奥が深い。第一に、心はどこにあるのか。外国語に日本語の「心」を翻訳すると、だいたい3つの単語に置き換えられる。

英語なら mind, heart, spirit
スペイン語なら mente, corazón, espíritu
イタリア語なら mente, cuore, spirito

しかし、1つ目の単語 (mind, mente) はいずれも「頭、理性、知性」に関係する。2つ目の単語、英語のハートは「心臓」で、3つ目は「精神、気」と霊性寄りになってしまう。こう考えると、心はどこにあるのかますます興味が湧いてくる。

・心温まる言葉をありがとうございます
・心待ちにしています
・あの時、2人の心が通った気がした
・やっと心が晴れた
・心を一つに頑張ろうよ
・あいつは心が狭いんだよ
・心に染みる言葉だ
・やっと心を開いてくれたみたいだね 

 

日本語の程よい曖昧さこそが、万人に通ずる美しさなのかもしれない。

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