BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活10年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【スペイン生活の魅力と本音】バルセロナって住みやすいの?

バルセロナは、私にとって本当に魅力がつまっている街であると同時に、不思議な街でもある。それは、今までにびっくりするくらい好きにも嫌いにもなったことがあるからだろう。

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日々感じていたバルセロナの魅力は、

・何と言っても可愛い街並み
・ゴシック地区の美しい静けさ
・各地区に良さがつまっている
・2つの公用語が共存している
・サグラダファミリア
・街の明るさ・にぎわい
・どこにでも歩いていける小さな街
・海も山も近くにある
・四季を通して天気がいい
・家賃は高いけど食費は予想よりかからない

など。書き出せば限りがないほどあり、毎日がとにかくキラキラしていた。

なのになぜかバルセロナに住み始めて1年半が経ったあたりからこの街がすごく嫌いになり始めた。「嫌い」というより「疲れを感じ始めた」という方が正しいかもしれない。

私だけかと思いきや、これは周りの外国人・バルセロナ出身ではないスペイン人の友達と共有できるの感情だった。それはマイナスのもので、『住む』と『滞在する』の言葉の意味を理解した気がした。

旅行でこの街を訪れた人、

短期留学で来ている人、

まだ1年半以上住んでない人、

が、想像することができない感情。

今日はそのことについて書いてみる。

 

【魅力】バルセロナは旅行で訪問するには最高で、誰にでもおすすめできる場所。街中に散らばっているガウディの建築作品はどれをとっても素晴らしく、朝日を浴びる姿も夜見る姿も美しいものばかり。ザ・ヨーロッパって感じの可愛い街並みを楽しみながらする散歩は格別。

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勉強するにもとてもいい場所。学力のレベルはすごく高いし、勉学に励む施設環境が整っている。スペイン語も訛りがなく、綺麗なスペイン語を学ぶのに最適な土地。サラマンカ・マラガ・マドリッドといった「留学の定番都市」と違って、大都市なのに日本人留学生の数が他都市より少ないというのも魅力の一つだと思う。言うまでもなく、現地の子と肩を並べて勉強するのはスペインに馴染める一番の近道。

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バルセロナは様々なスポーツも盛んで、高い頻度で一流の試合が観戦できる。地元のサッカーのチーム、テニスクラブ、パデルチーム、陸上・水泳競技チームの数は思っているより多く、スポーツ好きにはたまらない。

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【謎の感情】「田舎出身だから大都市バルセロナに疲れた」という訳ではない。でもナニカに疲れた。それは、時間を無駄にしている「お国柄」と「人」だった。昨日、別記事にいただいたコメントでも触れたが、スペインという国には悪循環がある。個人のルーズさが国全体に影響しているのをとても感じる。友達が待ち合わせ時刻に30分遅刻は当たり前とわかればそれには慣れることができた。スペイン人と待ち合わせる時にはあえて遅く準備をするようになった。それでも早く着いてしまうけど。…これは友達だから、家族だから "No pasa nada (ノーパサナダ: どうってことないよ)" と笑って言える話であって、行政にこういった時間のルーズさと適当さを持ち込んではいけない。

スペインで生活していると日本にいる時の数倍時間・労力・忍耐力が必要になってくる。ビザの更新・手続き、あるいは郵便局のトラブルに巻き込まれたことがある人はなんとなくこれがわかるだろう。

・激しいたらい回し
・窓口の人によって言ってることが違う
・郵便局から不当な関税の請求
・超上乗せされている電気代
・ビザの予約が取れない (取れても2ヵ月後の日付)
・ピソ探しの大変さと面倒さ
・必要書類を集めるのも時間がかかる
・昼休憩はしっかりオフィスが閉まってる
・お役所の人の態度は最悪
・レストランでもスーパーのレジでも銀行でも混んでる時は想像の2倍の時間待つ (混んでてもレジ・窓口の数は増えない)
・就労が難しい (雇う側も手続きが面倒 → スペインにある求人のほとんどが「就労ビザをお持ちの方」で、そのビザを自らが発行する気がないという悪循環)

など。魅力と同様、書き出すとキリがない (笑)

家族で移住されてる日本人の方が感じるストレスは、

・子供たちが現地の学校でカタルーニャ語を話さなくてはいけない、スペイン語もまだ話せないのに…
・子供たちが現地校に馴染むのに時間がかかる
・お母さんの立ち話に入りにくい
・英語が通じない
・市内中心部より利便性が…
・(夫の仕事で来ている奥さんの) 仕事の選択肢が少ない

郊外に住むと、ストレスは少ないみたい。

でも、まだ若いし、せっかくバルセロナにいるんだから可愛い街・にぎやかなところに住みたいと思うもの…。

結果、こういった小さなストレスが知らない間に溜まって疲れてしまった。私がバルセロナ大学を休学してイタリア移住を決心できたのも下に貼ってる「NIE (滞在許可証) 更新のトラブル」があったからであって…。あれがなかったら今も100%バルセロナの地に足をつけているだろう。

清々しい気持ちで出国したはずのなのにでも、なぜかずっと心の中に残ってる街で…。夏は1ヵ月近く帰ってたのに、先日もまた1週間ちょっとBCNに戻ってた。1年半前、ここに住む可能性は今後ゼロ!と思ってたけど、今はちょっとはアリかなとまた思ってしまってる。

同じ時期にバルセロナへ移住→勉学に励んでいた友達数人も、別の土地や国で今、全く同じことを考えているらしい。…不思議な街、バルセロナ。

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