BARCELONANDO :)

1995年生まれ。ヨーロッパ生活5年目。バルセロナ・イタリア・ヨーロッパ・言語学・哲学に関する記事。

【ヨーロッパ生活5年目】鈍ってしまった5つの感覚

 

海外生活が長くなるにつれ、つい鈍ってしまう日本人の感覚がある。プラスに感じる変化もあれば、これは日本に帰ったらマイナスになってしまうかもな〜と思うものもある。今日はそんな内面的な感覚・概念について触れてみる。

f:id:kaedetaniyoshi:20181014164744j:plain

【① 時間】
スペインやイタリアではクラスに遅れても全く問題なし。テストの日でも「すみませーん…」で通るし、仕事にちょっと遅れても「おはようございますー!」と元気に挨拶して持ち場につく。1分1秒単位で物事が動いていない。これは人によってプラスと捉えるかマイナスと取るかは分かれる。でも交通機関の遅延に関しては確実にマイナス。こっちにきてJRのすごさを知った。時間通りに発着するし、10分の遅延と書いてあれば10分の遅れ。イタリアの電車の遅れはひどい。10分の遅延は20分、時には30分と伸びるし、キャンセルされてその列車が無くなってしまうことも。中距離(1〜3時間)、長距離(3〜6時間) 電車で予定到着時間にちゃんと着いた試しは1度もない。(20回ほどしかまだ利用したことがないけど。) 日本でバスが5分来なかったら心配していた、自分が乗り場を間違えたのか時刻表が変わったのかな…と。でもヨーロッパに来て、もうその心配を一切しなくなった。20分待ってて何も来なくても「待ってたらいつかくるでしょう、他の人もいるし」って感覚になった。

【② 上下関係】
私は日本の中学高校時代、部活ではいつも同年代ではなく年上の先輩たちと朝から晩まで練習をすることが多かった。そして週末は先輩たちと遠征・試合を繰り返していたから私にとって年上の先輩は (敬語は使うけど) 接する時の気持ちはお姉ちゃん・お兄ちゃん感覚だった。さすがに5歳、10歳上の人や先生と話す時は結構気を遣っていた記憶がある。でも今は相手が10歳上でも20歳上でも全く緊張せずフレンドリーに友達感覚で話すことができる。もちろん言葉遣いは丁寧にするけど、気持ちの距離感は同い年と話す時と全く同じ。あと「友達」っていう概念も変わった。日本では基本的に「友達=同い年」という狭い範囲で、(1歳でも) 年下=後輩、年上=先輩。

f:id:kaedetaniyoshi:20181015003649j:plain

スペイン・イタリアにきてからはクラスで仲がいい人 (28歳の人でも60歳の人でも) を「友達」と普通に呼べる。なんせ1つのクラスに同い年ばかりが肩を並べて勉強することがまずない。イタリアは特に、5歳から学校に通わせるか7歳からか行かせるかは親の判断らしくて、それが原因でクラスの生徒の年齢に多少の開きがある。カラブリア大学は10代後半〜20代前半ばっかりだけど、バルセロナ大学は30代〜60代の人もたくさん通っている。だからなおさらあの上下関係が無くなってしまった。

【③ 人との距離・目を見る】
挨拶がハグ・キスという時点でもう相当近い。日本人のあの「他人との間の空間 (パーソナルスペース)」はこちらにも存在するのかってくらい普段から近い。慣れるのに半年〜1年かかった。この距離感に慣れきった状態で日本に帰ると友達から「なんか近くね (笑)」と言われる。ただ立って話してるだけだったのに。『うそお!そーんな近い?』と一歩下がった。弟からも「近いんじゃわ!」といつか言われたよーな。あとアイコンタクトをしっかりとれるようになった。日本にいる間は目を見て話すのがどちらかと言うと嫌いだったけど、今は目を見て話す方が好き。この慣れはどこの国に行ってもプラスだろう。 

 

【④ Sí か No かハッキリ】
常に自分の意見をしっかり持って Sí か No を言える。間の「どっちでもない」「どっちでもいい」はもう存在しなくなった。でもどんな場合も二択しかないってわけじゃない。ハッキリ「嫌い」って言うのかなと思っていたけどスペイン人でもイタリア人でも言葉を選んで相手を気遣う。例えば友達から「この服どうかなー?」って聞かれた時、自分好みじゃない服でも「んー、私は似合わないだろうけど〇〇には合ってるんじゃないかな?」とか「もう少し明るい色はどう?やっぱりそっちが好き?」と返す。

【⑤ 自分の人生】
勉強が好きならとことんする。そうじゃないなら仕事をする。旅に出る。留学をする。人生を見つめ直す時間をとる。…と、ヨーロッパでは1人1人が自分の生き方をしている。他の言葉に言い換えると自由に人生の選択をしている。日本はエスカレーター方式で高校から大学、4年で大学を卒業したらすぐ就職で、みんなの履歴書はほぼ同じ。強いて言うなら大学名が変わるくらい。世の風潮が起因となって「留学したいのにあとから就活に響きそう…」とナンセンスな心配をする人も少なくない。周りと同じことをする、同じ道を進むのは確かに日本独特のいい協調性を生むが、時には誰もしたことがないことを試してみるのも大切。日本の友達はだいたい何をしてるか予想がつく。就職してるんだろうな、って。でもこっちの友達は「ちょっと人生を考えたいからサンティアゴ巡礼に行ってくるよ」「3年大学行ったけど音楽の夢が捨てきれず道を変えたんだ」「前の仕事は辞めたよ、プロは無理でもやっぱりサッカー関連で食べていきたい」「住んでみたかったオランダに1年行って自分に合うか試してくる」「バスク語が好きになったからビルバオの大学に編入する」と自分色に人生選択をどんどんしていく。型にはまっていなくて素敵だなと思う。でも心のどこかで日本のあの「大卒→就職」が羨ましい時もある。流れがあると保証があるっていうか、ゼロから作り上げなくていい安心感があるから。

f:id:kaedetaniyoshi:20181014193601j:plain

スペインが好きだから、スペイン語が話したいからスペインに行きたい!って人は積極的に行くべき。就職なんか気にしなくてもいい。後から必ずついてくる。大卒してなくてもスペイン語が話せたら日本でスペイン語を教えれる、B1,B2以上で就職できる日本企業の仕事が南米にも山ほどある、スペインで出会う新しい友達でまた違う夢を見つけるかもしれない。失業率が高いと有名なバルセロナだが、大学在学中なのにマーケティングや通訳・日本語教師の仕事のスカウトが過去に10はきた。そんな現状を目にして今、必要なのは「海外に出てる日本人」だなと感じる。だからみんな自分の好きな場所で、やってみたいことをすればいい!それぞれの人生だから全部正解先は心配しなくてもどうにでもなるんだよ!…という今日の記事。