BARCELONANDO :)

1995年香川生まれ岡山育ち。現在ヨーロッパ生活10年目。スペインとイタリアの大学生活・旅行・言語学 (5ヶ国語)・哲学・バルセロナおすすめ情報など、幅広いジャンルの記事を執筆中。

【スペイン人と仲良くなれる?】歴史・文学・偉人の基本常識

 

 

どの国にも、その国の誰もが知っている歴史・文学があり、偉人が存在する。例えば日本なら『吾輩は猫である (夏目漱石)』という作品名をほとんどの人が知っているし、聖徳太子、織田信長、葛飾北斎の名前を聞いて「それ誰?」と言う人はいないはず。

基本的な内容で良いから知っておくと、現地の人と会話する時についていける。しかも相手も同等の目線で喋ってくれるようになる。その地の文化・歴史・常識に自分から追いついて、相手に「私」を「外国人」と思わさないようにするのが現地に馴染む近道だ。

今日は、スペイン (特にバルセロナ) で知っておいた方が良い一般常識について書きたいと思う。各分野の中で特に大事だと思ったものをいくつか挙げ、それぞれを要約する。

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【歴史系】
① ローマ時代
② 市民戦争
③ モデルニスモ
④ エンサンチェ

【文学】
① セルバンテス (Miguel de Cervantes)
② ロルカ (Federico García Lorca)
③ ウナムーノ (Miguel de Unamuno)
④ マチャード (Antonio Machado)
⑤ バジェ・インクラン (Valle-Inclán)

【芸術系】
① エル・グレコ (El Greco)
② ミロ (Joan Miró)
③ ベラスケス (Diego Velázquez)
④ ダリ (Salvador Dalí)
⑤ ピカソ (Pablo Picasso)

【歴史上人物】
① フランコ (Francisco Franco)
② ガウディ (Antoni Gaudi)
③ セルダ (Ildefonso Cerdá)
④ オルテガ (José Ortega y Gasset)
⑤ カルロス・プリメーロ (Carlos I)

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【歴史系】
ローマ時代: バルセロナの街は要塞が強化されていて、城壁の中に存在した。今もカテドラル周辺には当時の市壁が残っている。この城壁の詳しい歴史は別の記事で触れたことがあるので割愛。気になる人はココをクリック。

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市民戦争: スペイン語では Guerra Civil Española と言う。1936年7月18日〜1939年4月でスペイン史で1番重要な戦争。カタルーニャをはじめとする民族問題、カトリックと共和国政府の関係、経済問題、独裁者フランコの登場、左翼と右翼のぶつかり、農民たちの大反乱…など様々な要因が重なって起こってしまった大きな戦争。バルセロナ中心地にこの跡がはっきりと残る広場がある。この場所に関する記事はココから!

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モデルニスモ: カタルーニャのモデルニスモは1880年から1930年の約50年の間に起こった芸術運動・建築様式のこと。特に美術や装飾に富んでいた。19世紀後半、ヨーロッパ全体で「伝統的な建築基準を、様式を壊そう!20世紀に向けて新しいスタイルを作ろう!」とする運動が流行。美に対して市民の注目が集まった時期である。カタルーニャではブルジョア (資本家・お金持ちの貴族) たちが近代化への欲・カタルーニャのアイデンティティ・お金持ちってことをアピールするためにモデルニスモを生み出した。

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エンサンチェ: 大都市バルセロナの都市拡大計画。19世紀にセルダ (Cerdà) によって立案された。テーマは「ciudad más sostenible (もっと持続可能な街)」で、長い直線道路・広い大通りが交差する厳格な碁盤の目、八角形のブロックに特徴付けられる街を作り上げた。そして八角形の内側には子供が安心して遊べる緑があるエリアを設けた。

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 【文学】
セルバンテス (Miguel de Cervantes): 代表作は日本でもおなじみドンキホーテ。近世スペイン作家 (1547年生まれ)。イギリスのシェイクスピアと亡くなった日が同じ、4月23日。この日はカタルーニャの祝日サンジョルディの日で、彼らの命日にちなんで女性から男性に本を贈る素敵な日。

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ロルカ (Federico García Lorca): 1898年グラナダ生まれの有名な詩人・劇作家。EL PÚBLICO (エル プブリコ) という戯曲が代表作。その他にも有名な作品が数多くある。彼の書いた詩に「月」が出ると「死」を意味する。私が2番目に好きな文学者。詩のセンスがすごすぎる。

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ウナムーノ (Miguel de Unamuno): 1番好きな著者。スペインを代表する哲学者でもある。特に有名な作品は NIEBLA (ニエブラ: 霧) で、今までのスペイン文学のスタイルを壊した人。この作品はおススメ度MAX!

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マチャード (Antonio Machado): 1875年セビリア生まれの詩人。Soledades (ソレダーデス: 孤独) という作品が有名。

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バジェ インクラン (Valle-Inclán): 1866年生まれの詩人・劇作家・小説家。スペイン文学のモデルニスモと言えばこの人。98年世代という有名な文学者たちのグループを代表する人。20世紀のスペイン文学の鍵と言われている。

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【芸術系】
エル・グレコ (El Greco): ギリシア人。彼の名前はスペインに来る前に、イタリアにいたからイタリア語でギリシア人を意味する「グレコ」にスペイン語の男性名詞「エル」がついた通称。

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ミロ (Joan Miró): バルセロナ生まれだからモンジュイックのところにはミロ美術館が!20世紀を代表する画家。 

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ベラスケス (Diego Velázquez): セビリア生まれ。スペインの絵画の黄金時代17世紀(バロック期)を代表する巨匠。

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ダリ (Salvador Dalí): バルセロナの近く、フィゲラス生まれ。奇行で知られる天才。チュッパチャプスのロゴをデザインしたのも実は彼。

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ピカソ (Pablo Picasso): 1881年マラガ生まれ。フランスで画家・彫刻家として活動をした。代表作はやっぱりゲルニカ (1937年)。

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 【歴史上人物】
フランコ (Francisco Franco): スペイン市民戦争後、第二共和政が崩壊し、政権を握ることとなった軍人・政治家・独裁者・首相。カタルーニャ人がカタルーニャ語を話すのを禁止していた。

ガウディ (Antoni Gaudi): 1852年にレウスで生まれた。カタルーニャ、スペインを代表する建築家で19世紀〜20世紀にかけての建築運動モデルニスモでバルセロナを中心に活躍した天才。サグラダファミリアで有名。

セルダ (Ildefonso Cerdá): 最初に触れたけど、バルセロナの整備拡張計画を立案した人。この人が初めて南ヨーロッパで使われている「都市計画」のという言葉の語源「ウルバニズム」をいう言葉と概念を唱えた人。カタルーニャ人。

オルテガ (José Ortega y Gasset): スペインで最も国際的と言われる哲学者。マドリッド生まれ。1929年に出版された『大衆の反逆』という本では<社会はつねに、少数者と大衆という、二つの要素の動的な統一体である。少数者は、特別有能な、個人または個人の集団である。大衆とは、格別、資質に恵まれない人々の集合である>と論じた。

カルロス プリメーロ (Carlos I): ベルギーのヘント生まれ。神聖ローマ帝国のローマ皇帝であり、スペイン国王であった。カール5世と呼ばれるが、スペイン国王としてはカルロス1世と言う。ハプスブルク家の絶頂期に君臨した。ヨーロッパ統一を果たしたカール大帝以来の歴史的に偉大な人物と言われる。 

 

 

…という感じ。それぞれについて1記事ずつ書けてしまいそうなくらいどれも興味深い歴史的出来事&偉人たち。

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